南北コリアと日本のともだち展

「東アジア平和会議」を開催しました

2020年11月24日(火)に、韓国のパートナー「オリニオッケドンム」とともに「東アジア平和会議」を開催しました。

その様子をお伝えします!(韓国語原文は、こちらからごらんください)

2020年、オリニオッケトンムが東アジアのこども交流を始めて20年。新型コロナウイルス感染症の拡大がなければ直接会えたはずですが、今回はオンラインで、この間、東アジアの平和をどう作ってきたかを語り合いました。オンラインだからこそ、懐かしい顔が一堂に会することができた、ともいえます。ソウル、釜山、慶州、群山、東京、大阪、横浜、埼玉、福岡などから東アジアの平和に関心のある人々が集まりました。

「東アジア平和会議」は開幕式と3つのセッションで構成。 東アジアの平和のために力を尽くしてきた方々の祝辞を頂いた「開幕式」、研究者が東アジアの平和について話し合った「第1セッション~平和を求めて」、交流の実務担当者が交流の経験を語りつくした「第2セッション~東アジアの女性たち、境界を越える」、若者が東アジアの交流の経験を語る「第3セッション~青年たち、平和と出会う」。現場経験に基づく実感のこもった報告を聞く半日となりました。

開幕式はオリニオッケトンムの李起範(イ・ギボム)理事長の歓迎の辞で始まりました。学者であり革命家であったアントニオ・グラムシが残した「古いものは死んでいくが、新しいものは依然として生まれていない」という言葉を引用し、こども、青少年、青年とともに平和と希望を作っていくことの重要性を語りました。 今回、若者が東アジアの平和的交流の話を伝えたように、いまの子どもたちもいつの日か成長し、東アジア交流の経験を分かちあう日が来ることでしょう。

続いて、20年を共にしてきた「南北コリアと日本のともだち展実行委員会」代表の山本俊正先生(前関西学院大学教授)から祝辞がありました。 市民と市民の出会いを点線にたとえ、点線が続けば平和を実践することのできる実線になることができるとし、「東アジア平和会議」が新たな出会いのきっかけになることを願うものでした。

基調講演では、長年東アジアの平和のために活動されてきた徐勝(ソ・スン)先生が「肩越しに学んできた、東アジア平和の道」というテーマで、「東アジア」という表現がどのようにして作られたのか、平和な東アジアを作るために必要な課題は何かについてお話しくださいました。 オリニオッケドンムの東アジア平和交流についても「オッケドンムスタイル」という表現で見事にまとめてくださいました。

●第1セッション 平和を求めて

第1セッションは、オッケドンム平和教育センター所長であり西江大学教授であるチョン・ヨンチョル所長の司会で行われました。キム・ハクジェ ソウル大統一平和研究院教授と金敬黙(キム・ギョンムク)早稲田大学教授が「朝鮮半島の平和と東北アジア」、「東アジア市民の出会いと歴史」というテーマで発表しました。

討論では、統一研究院のソ・ボヒョク博士、トリニティカレッジ ダブリンISE平和和解学フェローのキム・ドンジン博士、民族問題研究所のキム・ヨンファン対外協力室長が意見交換しました。金敬黙教授は東京から、キム・ドンジン博士はダブリンから、それぞれオンラインでの参加でした。 東アジア市民社会の歴史、朝鮮戦争や板門店体制など、平和な朝鮮半島と東アジアについて様々な話が交わされました。

●第2セッション、東アジアの女性たちが境界を越える

第2セッションは、オッケドンム平和教育センター研究委員のイム・スヨンさんの司会で行われました。 20年間、東アジアの平和交流に力を注いできたオリニオッケドンムのチェ・ヘギョン事務総長、KOREAこどもキャンペーンの筒井由紀子事務局長、在日朝鮮学校教員の金聖蘭先生が南と北、日本、延吉をつなぐ東アジアの平和交流のこれまでを語り合いました。

●第3セッション 青年たち、平和と出会う

第3セッションは、南北コリアと日本のともだち展実行委員会の寺西澄子の司会で、東アジアの平和交流を通じて成長した若者が、その経験を共有しました。『ともだち展』を通じて在日同胞、南側、北側、延吉、日本の子どもたちが絵で出会っています。また、絵画展の経験をもとに、大学生の交流にも発展し、日本の大学生が平壌を訪問して平壌外国語大学の日本語科の学生とも交流しています。 2012年から日朝大学生交流を取材してきた共同通信の渡辺夏目記者が、大学生交流から市民交流の意義を話しました。また、小学生のころから「南北コリアと日本のともだち展」に出品し、オリニオッケドンムの交流にも参加した李那優さんと塚田萌さんが経験を共有しました。 東アジアの平和と文化のための「子ども希望学校」、歴史と平和に悩む韓日の若者の交流の会「ノーイング」で活動する平和活動家のク・テヒさんも交流についての経験を共有しました。

オンラインで韓国と日本の市民が集まり、画面上ではありますが東アジアの平和について語り合う時間となりました。オンラインの良さもありますが、直接会って話し合うのが一番。 次回は実際に会って「オッケドンム(肩を組むこと)」ができることを願います。

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